平成15年2月議会
自由民主党の金子浩隆でございます。県議会議員としての初めての一般質問を行います。今後、数十回とこの一般質問を行えるよう、良きスタートとなるよう一生懸命させていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
トルコ年について
県議会決算特別委員会のメンバーが昨年トルコを訪問した際、トルコ国立ボアジチ大学のセルジュク・エッセンベル教授と面談し、トルコと日本との交流について非常に有意義な対話が行われたと伺っております。
在日トルコ大使館は、平成15年、本年を「日本におけるトルコ年」とし、各種の記念事業を行うとしています。
なかでもトルコ・日本両国の交流の歴史の中で、沼田出身の山田寅次郎を取り上げ、トルコでのテレビ番組化等、「夢」と「ロマン」に彩られた史実にスポットを当てていくという新聞報道もありました。
明治大正期に『民間大使』として、国交の無かったトルコと日本の友好の架け橋となり、両国の交流に多大な貢献をした山田寅次郎は、幕末沼田藩の家老の次男であり、本県ともゆかりが深い人物です。
決算特別委員会の委員長報告で、トルコ年に当たり本県でも記念事業に取り組んではどうかとの提案がございましたが、新年度どのようなことが計画されているか、概要をお伺いいたします。
次に、「子育て支援施策の推進について」お伺いいたします。
昨年発表された「日本の将来推計人口」によれば、従来、少子化の主たる要因であった晩婚化に加え、「夫婦の出生力そのものの低下」という新しい現象が見られ、現状のままでは、少子化は今後いっそう進展すると予想されています。
急速な少子化の進行は、今後、社会保障を始めとして、社会経済全体にこれまで予測された以上に急速な構造的変化をもたらしていくことが予想され、一方で子育て家庭は、核家族化や都市化の進行等により、ますます孤立化を深め、子育ての不安や悩みを家庭の中に抱え込んでしまっているのが現状ではないでしょうか。
未来を担う子どもたちが明るく健やかに成長し、また、安心して子どもを産み育てられる社会環境作りを総合的に推進していかなければなりません。
また、昨年9月、国は「少子化の流れを変えるため、もう一段の少子化対策を推進する」という意味での「少子化対策プラスワン」を発表しました。
この報告書によりますと、これまでの取り組みは、「待機児童ゼロ作戦」のような「子育てと仕事の両立支援」の観点からの施策が中心でしたが、今後はさらに子育て家庭を、総合的に支援する取り組みを進めていくことが必要であるとしています。
具体的には、「地域における子育て支援」
「男性を含めた働き方の見直し」
「社会保障における次世代支援」
「子どもの社会性の向上や自立の促進」
の、新たに4つの柱が掲げられておりますが、こうした取り組みを早急に実施することが重要であると考えます。
本県では、「子どもを育てるなら群馬県」を県政の目標に掲げ、県エンゼルプランを策定して、各種の事業に積極的に取り組んでいるところですが、現時点における県エンゼルプランの進捗状況をまずお伺い致します。
また、平成15年度における子育て環境作りとして、これまでの、子育てと仕事の両立支援に併せて、子育ての相談、支援の充実、子どもの遊びと文化の創造等が掲げられていますが、この平成15年度における子育て環境作りに係わる取組方針、及び事業内容について、保健福祉部長にお伺いいたします。
次に「ぐんま星雲クラスター構想」についてお伺いいたします。
依然として景気が低迷しており、多くの中小企業の経営状況は、非常に厳しいものとなっています。
さらに、製造業の海外移転など、産業構造の変革が進む中で、中小企業の受注は減少傾向にあり、新産業の育成・集積などの根本的な対策に、本格的に取り組んでいかなければならない時期が到来していると考えています。
県では、これまでも、「e‐Vision」や「ものづくり条例」等を通して、中小企業重視の産業支援政策を打ち出してきていますが、平成15年度は、新たに「ぐんま星雲クラスター構想」に取り組むと伺っております。
そこで、この「ぐんま星雲クラスター構想」の概要について商工労働部長にお伺いいたします。
また、構想実現に向けて、どのような取り組みを行っていくのか、併せてお伺いをいたします。
次に 「家庭教育支援における、
ぐんま父親クラブの拡充について」お伺いいたします。
近年の都市化、核家族化、少子化、さらには親の意識欠如等により、家庭の教育力が低下しているのは紛れも無い事実であると思います。
そうしたこともあって、現在、中央教育審議会では教育基本法の見直しがなされていますが、その中では新たに家庭の果たすべき役割や責任を規定することについても審議されているところであります。
さて、今の家庭教育の現状、すなわち核家族化の中で、ともすれば家庭教育の責任が母親に任せっぱなしになっている現状を見ますと、今後の家庭教育にあっては、父親の参画が極めて重要な意味を持ってくるものと思われます。
父親が子どもの教育に関わることは、子どもの成長にとって好ましい影響を与えるものですが、わが国では、父親の家庭教育への参加が諸外国に比べて極めて少ないことが指摘されております。
父親に対して、家庭教育における父親の役割の重要性・責任を自覚することを求めていく必要があると思います。
そうした状況の中で、県教育委員会が、平成9年から実施されている「ぐんま父親クラブ」事業は、父親と子どもたちとのふれあいを通じて、望ましい親子関係をつくるとともに、地域における父親同士のネットワーク作りを促進するなど、家庭、地域の教育力の向上を図る上で大変効果があるのではないかと考えております。
そうした観点から、今後、この「ぐんま父親クラブ」事業のいっそうの拡充を図っていく必要があるのではないかと思いますが、教育長のお考えをお伺いいたします。
次に、「与謝野晶子の教育論と
教育委員長の教育に対する思い」についてお伺いいたします
昨年10月にご就任になられた、持谷靖子教育委員長が「教育委員としての2年間で、家庭と地域の教育力、さらに学校と地域が対話を深めていくことが必要だと深く感じました」と話されています。
家庭と地域の教育力の低下は、いじめ、不登校、学級崩壊などの背景の一つであるといわれています。
持谷教育委員長は、地元であります猿ヶ京において、土地のお年寄りを訪ね、祖父母から父母へ、そして子や孫へと口から口へと語り継がれてきた『民話』を自らの足と耳で拾い集め、その民話をボランティアとして地域の子どもたちに語って聞かせるとともに、語りの指導もされており、さらには、民話や紙芝居などの地域の文化活動を支えるため、NPO法人「にいはるこども文化塾」を設立し、その代表を勤められているとの新聞記事を拝見いたしました。
これらの活動は、まさに過去から現在、現在から未来への地域文化の継承であり、「地域で子どもを育てる」ということを実践されており、心からの敬意を表する次第です。
また、持谷教育委員長は、三国路与謝野晶子紀行文学館の館長を務められ、明治34年、処女歌集『みだれ髪』を発表し、「情熱の歌人」と呼ばれ、近代文学史上屈指の女性といわれる与謝野晶子の短歌のみならず、教育論についても大変熱心に研究されているとお聞きしております。与謝野晶子の教育論についてのご研究の一端と、持谷教育委員長の教育に対する思いについてお聞かせいただきたいと存じます。
最後に、「平成14年度県職員採用試験の実施状況と
試験制度の今後の取り組みについて」お伺いいたします。
今日、わが国では、国際化や急速な少子高齢化など行政を取り巻く環境が大きく変化してきています。特に、最近の社会情勢の変化に伴い、県民から求められる公務員像も大きく変化していると考えられています。
また、地方分権の本格化を迎えて、県には自己決定権を最大限に活用した主体的な行政を進めていくことが求められており、自治の担い手としての自覚と責任を持った県職員が必要とされています。
そのような素養を持った職員を採用するために、人事委員会におかれても、試験制度の見直しを毎年度行い、ペーパー試験の成績だけでなく、幅広くその人間性や適性を重視した試験を実施しているとお聞きしております。
また、実用英語技能検定2級以上等の資格加点制度を、全国に先駆けて昨年度から導入しており、地域における国際化への対応やグローバルな視点に立った政策形成に対応しているともお聞きしております。
現在、国において国家公務員を対象に公務員制度改革が検討、議論されているところであり、その中において、多様な人材を確保する見地から採用試験制度の見直しを行っているとのことですが、これらの国の動向等を踏まえた上で、今年度の県職員採用試験の実施状況と試験制度の今後の取り組みについて、人事委員会委員長にお考えをお聞きいたします。
6項目にわたって質問をさせていただき、それぞれご答弁をいただきありがとうございました。
知事は、平成15年度「安全環境型」の当初予算を編成するに当たり、「群馬県にとって今何が必要であるかを全員で真剣に考え、現在の社会を取り巻く不安を解消し、安全な環境を作らなければならない。そして将来に向かって子どもたちが生き生きと育つ教育環境 づくりなど、これからの強い群馬をつくっていく」と述べられています。
先人たちが脈々と築き上げてきた歴史、文化、現代への遺産であります美しい自然、先人たちから引き継いだものを、我々の世代が今の世代の責任として、未来を担う子どもたちへしっかりと引き継いでいかねばなりません。
激動の時代であり、経済的に非常に厳しい状況の中ではありますが、決して「心の豊かさ」を失うことなく、県民、行政一丸となって、元気な群馬をめざして いくことを確認させていただいて、私の一般質問を終わらせていただきます。